ベダ・ボルゼニウス

2018年4月付で代表取締役社長に就任いたしました。創立80周年という記念の年にこの機会を得たことを光栄に思います。

80年の歴史で培った技術で市場環境変化にスピーディに対応し、イノベーションを創出

カルソニックカンセイグループと、それを取り巻く市場環境は大きな変革の時期を迎えています。
2017年3月末、カルソニックカンセイグループは日産自動車グループの一員から、独立した自動車部品のモノづくり企業へと大きな変化を遂げました。

自動車産業はACES(A:Autonomous(自動運転)、C:Connected(接続性)、E:Electronic(電動化)、S:Shared(共有))といわれるトレンドを柱として、目まぐるしく変化しています。
カルソニックカンセイは2017年、新中期経営計画「Compass 2021」を発表しました。キャビンイノベーションとエネルギーマネジメントを注力ドメインとして、技術革新のDNAとモノづくりの情熱で、システムソリューションプロバイダーを目指すものです。
この注力ドメインは、ACESとも密接に関連しています。たとえば、CPM(コックピットモジュール)で、さまざまな技術を融合させたり、電力マネジメント技術・熱マネジメント技術を活かし電動化車両のエネルギーフローを最適化するシステムを提供することで、これらのトレンドに対応していきます。
市場環境は常に変化しており、新たなデマンドが次々と生まれています。高品質で優れた技術を常に提供し続けることが必要で、一時も立ち止まってはいられません。
一方で、熾烈な競争を勝ち抜いていくには、すべての分野に網羅的に対応していくのではなく、特定の製品やソリューションに戦略的にフォーカスすることも必要です。
私のこれまでの自動車業界での経験とカルソニックカンセイの培ってきた技術を存分に活かし、イノベーションを創出し、カルソニックカンセイグループのさらなる成長に貢献していきます。

次のステージへの大きな一歩を踏み出した2017年度

新中期経営計画「Compass 2021」初年度である2017年度の連結業績は、さまざまな拡販活動や、経営努力により、厳しい市場環境の中でも前期並みの一兆円をキープしました。「Compass 2021」で定めた3つの成長戦略のもと、さらなる売上、収益の拡大を目指します。

環境面では、グローバルでの環境活動を強化することを目的に、環境方針を2018年3月に改訂し、名称を「CKグリーンポリシー」と改めました。
また、「Compass 2021」において、SBT*1に基づきスコープ1、2のCO2排出量削減目標を設定し、2017年度は目標達成に向けた準備を着実に進めました。

社会面においては、サプライチェーンを含めた社会課題への対応を重視し、サプライヤーをはじめとするパートナーとともに取り組みを推進しました。
具体的には、主要サプライヤーへのCSR全般とコンプライアンスのデューディリジェンスを実施し、調達ガイドラインなどの改訂・浸透を進めました。2018年度は、この結果をもとに、課題の抽出や説明会の実施など具体的なアクションにつなげていきます。
社会貢献活動は、次世代支援、安全、環境、コミュニティ/地域社会の4つの領域を軸に推進しています。今後はグローバルで一体となった活動を目指し、各地域でのベストプラクティスを共有していきます。

多様性と協調性を兼ね備えた「ワンチーム」で成長を加速

カルソニックカンセイグループは多種類の製品を取り扱うため、組織は多面的であらざるを得ません。しかし、さまざまな課題に対して、従業員一人ひとりが協調性をもってワンチームとなって成長することが重要だと考えています。
グローバルに事業を拡大するために、チームの多様性も推進していきます。性別、国籍、障害など人の多様性と、多種類の製品を取り扱うことによって培われた専門的な技術・ノウハウの多様性、この2つを尊重しながら、密なコミュニケーションによって融合していきます。
ワンチームを実現する基盤として、「働き方改革」にも積極的に取り組んでいます。業務の効率化に向けた取り組みを推進し、多様な働き方のための諸制度を整備することで、より満足度の高い職場環境の構築を目指します。

CSRと経営を融合した長期的視点の
サステナブル経営を推進

カルソニックカンセイグループは2015年度にCSR活動を体系化し、CSR活動の周知を推進するとともに、事業を通じて社会課題の解決への貢献に寄与してきました。
「Compass 2021」では、経営基盤のひとつとしてCSRを掲げています。今後は、長期的な視点で世界の経済・社会の動きに柔軟に対応し、経営資源を効率的に活用してCSR活動と経営のさらなる融合と深化を図っていきます。そのために、ステークホルダーとのエンゲージメントも推進していきます。
さらに、2017年度はCSR重要課題見直しの際に、国連持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)*2の視座を取り入れました。CSRの15の最重要課題と連動させるとともに、事業活動においても注力目標を定め、国際目標の達成に貢献します。

カルソニックカンセイグループは、80年、その先まで永続的に発展していくために、ワンチームとなって挑戦し、業務を推進していきます。ステークホルダーの皆さまには、引き続き変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

カルソニックカンセイ株式会社 代表取締役社長
ベダ・ボルゼニウス

*1:Science Based Targetsの略称で、パリ協定の目標である世界の平均気温上昇「2℃未満」の達成に向け、科学的根拠と整合させた目標値。
*2:国連持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)
2015年9月、ニューヨーク国連本部にて開催された「国連持続可能な開発サミット」において、150を超える加盟国首脳の参加のもと、人間と地球の繁栄のための行動計画として掲げられた宣言および目標。17の目標と169のターゲットを設定している。

SDGsへの貢献

SDGsへの貢献